白内障とは、眼の中の水晶体が白く濁って視力低下を起こしている状態です。治療は基本的には手術しかありません。
視力低下の原因が白内障だと診断され、手術を希望された場合、まず精密に術前検査を行います。角膜形状解析、角膜曲率・角膜内皮細胞数・眼軸長などの計測を行い、眼の状態を把握し、挿入する眼内レンズの選択を患者様と相談しながら決定します。
術前検査が終わりいざ手術当日。
お食事やお薬などは、いつもと同じようにとっていただいて大丈夫です。
病院に到着すると、まず手術のための散瞳薬の目薬の点眼が開始され、直前の診察を行い、そして順番が来ると、いよいよ手術室にご案内致します。
この段階から目薬の麻酔が何度も点眼されます。通常、白内障手術はこの点眼麻酔だけで十分痛くなく行うことができます。消毒をし、清潔を保つ無菌の布がお顔にかかると、ほどなく手術顕微鏡の明るい光が見え、手術開始となります。
手術中は、時々、眼をうるおすために眼内還流液というお水がかけられますので、おどろかないでください。多くの場合、10分たらずで終了です。
お顔にかけた清潔布を外し、清潔な眼帯をテープで固定し、回復室へご案内致します。しばらくゆっくりとお休み下さい。安静時間が終わると、お薬をお渡ししてご帰宅です。
眼帯は翌日の診察時まではそのままにし、翌日の診察前に外します。
翌日の診察で眼帯が外れたら、術後の目薬が開始されます。指示どおりに確実に点眼してください。術直後は、洗顔・洗髪はできません。数日後の診察で許可されるまでは、必要なら美容院などで眼に水がはいらないように慎重に洗髪してもらってください。